読み方 : りさんフーリエへんかん

離散フーリエ変換【DFT】Discrete Fourier Transform

離散フーリエ変換とは?

一定間隔でサンプリングされたデジタルデータを、周波数ごとの成分に分解する数学的な処理。音声や画像、通信など、時間や位置に沿って並んだデータの解析に広く用いられる。
離散フーリエ変換のイメージ画像

音や電波などの信号は、複数の周波数の波が重なって構成されている。時間の経過とともに変化するこのようなデータを「時間領域」(time domain)のデータと呼ぶ。離散フーリエ変換はこれを「周波数領域」(frequency domain)へ変換し、どの周波数の成分がどれだけ含まれているかを数値として取り出す操作である。連続的な信号を扱うフーリエ変換コンピュータ処理向けに離散化したものにあたる。

計算の仕組みとしては、n個の入力データを複素数の列と見なし、それぞれ異なる周波数に対応するn個の複素数へ変換する。出力の各値は、対応する周波数の波の振幅と位相の情報を持つ。逆方向の操作である逆離散フーリエ変換により、周波数領域のデータを元の時間領域のデータに戻すことも可能である。

離散フーリエ変換の計算量データ数nの二乗に比例するため、データ量が増えると処理負荷が急増する。この問題を解消するために考案されたのが「高速フーリエ変換」(FFT)であり、計算量をnlogn程度に抑えられる。実装上はほぼFFTが用いられており、音声圧縮や動画処理、無線通信、科学技術計算など、現代のデジタル信号処理の基礎として広く応用されている。

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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