読み方 : れんりついちじほうていしき
連立一次方程式【system of linear equations】
連立一次方程式とは?
複数の一次方程式を同時に満たす未知数の値を求める問題。また、そのような方程式の組のこと。一つの式だけでは解が一意に定まらない場合でも、複数の条件を束ねることで解が絞られる。

一次方程式とは、未知数が1乗のみで現れる(x2のような累乗の項が存在しない)方程式である。例えば、「x + y = 5」は成立する値の組が無数にあるが、「x − y = 1」を連立させると、両方を同時に満たすのは「x = 3、y = 2」のみとなる。図形的には、二つの変数を持つ方程式はそれぞれ平面上の直線を表すため、連立方程式を解く作業は二本の直線が交わる点の座標を求めることと同じ意味を持つ。
手計算による解き方の基本は「代入法」と「加減法」である。代入法は一方の式で一つの変数を表し、もう一方に代入して変数を減らす手順を繰り返す。加減法は式同士を足し引きすることで特定の変数を消去し、残った変数の値を求める。どちらの方法をとっても、最終的に得られる解は同じである。
解が必ず一つに定まるとは限らない。例えば、未知数が二つの場合、二本の直線が完全に重なる場合は解が無数に存在し、平行で交わらない場合は解が存在しない。また、方程式の数より未知数の数の方が多い場合なども解が定まらない。方程式の数が未知数の数と等しく、各式が独立した情報を持つときに限り、解はただ一組に定まる。
変数の数が増えると手計算は現実的でなくなる。そこで用いられるのが行列とガウスの消去法(掃き出し法)である。数値を格子状に整理した行列に対して一定の手順を適用することで、変数が数百、数千に及ぶ大規模な問題も機械的に処理できる。この仕組みはコンピュータによる数値計算の基盤となっており、電気回路の解析、構造力学、機械学習の最適化、デジタル画像処理など、現代の技術を支える計算処理の根幹に組み込まれている。