読み方 : ちくじせいぎょほうしき
逐次制御方式
概要
逐次制御方式とは、コンピュータがプログラムの命令を先頭から一つずつ順番に読み出して実行していく処理方式。現在のコンピュータが採用する最も基本的な動作原理であり、ノイマン型コンピュータの根幹をなす仕組みでもある。

CPUは主記憶装置に格納されたプログラムから命令を取り出し、内容を解読して実行する。この動作サイクルを繰り返すことで計算やデータ処理を行う。一つの命令が完了すると次の命令へ進み、処理は段階的に進行する。条件分岐やループなどが含まれる場合も、移動先から再び同じ手順で命令が一つずつ実行される。
処理の進行はプログラムカウンタと呼ばれるレジスタによって管理される。命令を実行するたびにその値が自動的に更新され、次に実行すべき命令のメモリアドレスを指し示す。分岐命令やジャンプ命令が実行された場合は、プログラムカウンタが指定のアドレスに書き換えられ、処理の流れが変化する。
1940年代にジョン・フォン・ノイマン(John von Neumann)らが提唱したノイマン型コンピュータにおいてプログラム内蔵方式と共に用いられ、コンピュータの設計様式として広く普及した。それ以前のコンピュータは、処理内容を変えるたびに配線を組み替える必要があったが、プログラムをデータと同じメモリ上に格納して逐次的に実行する構造が一般化したことで、様々な処理を柔軟にこなせる汎用コンピュータが実現した。
逐次制御方式では原則として前の命令が終わるまで次へ進まないため、処理の流れが追いやすく、プログラムの動作を理解・検証しやすい。一方、一つの命令が完了するまで他の処理を待機させる構造は、ハードウェアの稼働率という面では効率が上がりにくい。現代のプロセッサでは、パイプライン処理や投機的実行といった技術によって実質的な並列性を高めているが、プログラムから見た動作モデルは依然として逐次制御を基本としている。
(2026.6.8更新)