読み方 : じゅつごろんり
述語論理【predicate logic】
述語論理とは?

命題論理では「Aならば B」のように文全体を一つの単位として扱うのに対し、述語論理では「xは鳥である」「xはyより大きい」のように、「対象」(変数・定数)と「述語」(性質や関係を表す関数的な記号)に分解して表現する。これにより、より細かい粒度で文の構造を記述できるようになる。
述語論理の大きな特徴は「量化子」の導入にある。「すべての x について~」を表す「全称量化子」(記号:∀)と、「ある x が存在して~」を表す「存在量化子」(記号:∃)を用いることで、「すべての人間は死ぬ」「ある自然数は偶数である」といった一般的な命題を厳密に表現できる。命題論理ではこうした表現を扱う手段がなく、述語論理によって初めて可能になる記述は多い。
コンピュータ科学においては、データベースの問い合わせ言語「SQL」の理論的背景の一つとして知られるほか、人工知能における知識表現、形式手法によるプログラム検証、論理型プログラミング言語「Prolog」など、様々な分野で述語論理の考え方が応用されている。自然言語処理の意味解析においても述語論理に基づく表現形式が用いられることがある。
なお、述語論理には「一階述語論理」と「高階述語論理」がある。一階述語論理では量化子の対象が個体(オブジェクト)に限られるが、高階述語論理では述語や関数そのものを量化の対象にできる。一般に「述語論理」と言えば一階述語論理を指す場合がほとんどである。