読み方 : ほすうき
補数器【complementer】
概要

2進数のコンピュータでは、主に「1の補数」と「2の補数」が使われる。1の補数はビット列の0と1をすべて反転して得られる数であり、「0101」であれば「1010」となる。2の補数はこれに1を加えたもので、「0101」からは「1011」が得られる。
補数器はビットを反転する論理回路と、1を加算するインクリメンタなどを組み合わせて構成される。1の補数器は反転回路のみで構成できる単純な回路であるのに対し、2の補数器はビット反転に加えて1を加算する処理が必要になる。2の補数は固定長の2進数で負の整数を表現する際に広く利用されている。
補数器を用いる利点は、減算を加算の仕組みだけで処理できる点にある。負の数を2の補数で表現しておけば、「A-B」という減算は「A+(Bの2の補数)」という加算に置き換えられる。これにより、演算回路は加算器を中心とした構成にまとめることができ、減算専用の回路を別途用意する必要がなくなる。回路規模の縮小や動作の効率化にも繋がる。
補数器は単独の装置として扱われるよりも、加算器や減算器、加減算器などと共に、コンピュータ内部の算術回路を構成する機能単位として扱われることが多い。処理装置における用語を定めた標準規格のJIS X 0011では、入力データで表現される数の補数を出力データとして表現する機能単位と定義されている。
(2026.8.31更新)