読み方 : ちょさくけんしんがい
著作権侵害【copyright infringement】
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著作権法では著作物の作者に利用を独占する権利を認めており、他者が許諾なく利用することは侵害行為となる。著作権侵害が成立するには、対象となる表現物が創作性を備えた著作物である必要がある。また、利用行為が著作権法で定められた権利範囲に該当し、かつ権利者の許諾がないことが必要となる。
侵害行為の例
例えば、文章や画像、音楽を許可なく複製するのは「複製権」の侵害、インターネットで公開する行為は「公衆送信権」の侵害となる。また、原作の構成や表現上の特徴を維持したまま、作者に無断で別作品として作り替える行為は「翻案権」の侵害となる。無許諾で公開されたものと知りながらコンテンツやソフトウェアをダウンロードする行為も侵害となる。
無断複製や配布などは財産権としての著作権の侵害行為だが、「著作者人格権」を侵害する行為もある。例えば、未発表の作品を勝手に発表する行為は「公表権」の侵害、著作者名を無断で削除する行為は「氏名表示権」の侵害となり、作品の表題や内容に本質的な変更を加えて公開する行為は「同一性保持権」の侵害とされる場合がある。
民事上の措置と刑事罰
侵害行為が確認された場合、権利者は民事上の措置として、裁判所に対し侵害行為の停止や侵害物の廃棄を求める差止請求、および発生した経済的損失の補填を求める損害賠償請求を行うことができる。著作者人格権が侵害された場合には、謝罪広告の掲載といった名誉回復措置の請求も認められる。
さらに、故意による侵害や、侵害行為から経済的利益を得るなど悪質な場合には刑事罰も規定されており、懲役刑や罰金刑が科される可能性がある。刑事罰は原則として権利者の訴えに基づく「親告罪」だが、有償の著作物を配布・販売する海賊行為など、一部の悪質な侵害行為は被害者の告訴がなくても起訴できる非親告罪となっている。
(2025.11.25更新)