読み方 : じきヘッド

磁気ヘッド【magnetic head】

概要

磁気ヘッドとは、磁気を利用した記憶装置で、磁性体に情報を記録したり読み取ったりするための部品。ハードディスクなどの磁気ディスク、オーディオテープなどの磁気テープで用いられ、記憶媒体との間で磁気信号をやり取りする役割を担う。
磁気ヘッドのイメージ画像

ハードディスクのような磁気ディスク装置では、データが記録される円盤状のプラッタが高速で回転しており、磁気ヘッドはアクセスアームの先端に取り付けられてその上を移動する。ヘッドプラッタに接触しているわけではなく、回転によって生じる空気の層を利用して、わずか数ナノメートルという極めて微細な隙間を維持しながら浮上している。

書き込み時には、ヘッドが発する磁界によってプラッタ表面の磁性体の磁化の向きを変化させて信号を記録する。読み出し時には、磁気抵抗効果(MR効果)を利用して磁性体が帯びている磁力によってヘッド内の素子の電気抵抗を変化させ、磁化の向きを電気信号として取り出す。非常に繊細な装置であり、衝撃や振動でヘッドプラッタに接触すると記録面を損傷する可能性がある。

近年では、記録密度の向上に伴いの磁気ヘッドに用いられる要素技術も高度な進化を遂げている。読み出し部分には、わずかな磁気変化を大きな抵抗変化として取り出す「巨磁気抵抗効果」(GMR)や「トンネル磁気抵抗効果」(TMR)などの技術が導入されている。書き込み側では、一時的にプラッタを加熱して書き込みやすくする「熱アシスト磁気記録」(HAMR)や、マイクロ波を用いる「マイクロ波アシスト磁気記録」(MAMR)などの新方式が導入されている。

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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