読み方 : けっていけいすう
決定係数【coefficient of determination】R²/R-squared
概要

回帰分析は、データの傾向を数式で表し未知の値を予測する統計手法である。決定係数はその回帰式の精度を評価するために用いられ、実測値と予測値のずれが小さいほど1に近づく。統計学に限らず、機械学習の回帰モデル評価でも広く使われている指標である。
決定係数は、実測値と予測値のずれを二乗して合計した残差平方和を、実測値と全体平均とのずれを二乗して合計した全平方和で割り、1から引いて求める。値が0.8であれば目的変数の変動の約8割をモデルが説明できていると解釈される。単回帰分析においては相関係数を二乗した値(R2)と一致する。
回帰分析に説明変数を追加すると、その変数が予測に役立っていなくても決定係数は見かけ上大きくなる性質がある。この欠点を補うため、説明変数の数を考慮して数値を補正した「自由度調整済み決定係数」(adjusted coefficient of determination)が用いられる。異なる数の説明変数を持つ回帰モデル同士を比較する場合には、こちらの指標の方が適している。
決定係数には「0.8以上であれば優秀」といった絶対的な基準は存在しない。適切とされる水準は分析対象やデータの性質によって異なり、自然科学や工学の分野では高い値が求められる一方、社会科学や経済学の分野では比較的低い値でも有用なモデルと判断されることがある。決定係数のみでモデルの良し悪しを判断せず、残差の分布や他の評価指標も併せて確認することが一般的である。
(2026.7.19更新)