読み方 : こうぞうかシナリオほう
構造化シナリオ法
構造化シナリオ法とは?
ユーザーインターフェースやサービスを設計する際に、利用者の行動や目的を「シナリオ」として段階的に整理・分析する手法。ユーザー中心設計(UCD)の実践において広く用いられる。

利用者が何を達成したいのか、そのためにどのような操作を行うのかを、3つの階層に分けて記述する。最上位に置かれるのが「バリューシナリオ」で、利用者がそのシステムやサービスを通じて得たい価値や動機を記述する。次の層が「アクティビティシナリオ」で、その価値を実現するために利用者がとる一連の行動の流れを、具体的なUI操作には踏み込まずに描く。最下層の「インタラクションシナリオ」では、実際の画面操作やシステムとのやり取りを詳細に記述する。
この3層構造を採用する理由は、設計の早い段階で「なぜ使うのか」「何をするのか」「どう操作するのか」を切り分けて考えるためである。バリューとアクティビティを先に固めることで、UIの細部を決める前に利用者の目的を見失わずに済む。逆に、いきなりインタラクションの設計から始めると、利用者の本来の目的から外れた操作仕様が生まれやすいとされる。
シナリオの記述には自然言語が用いられるため、技術的な知識がなくても関係者が内容を読み解きやすく、チーム内での合意形成や顧客へのレビューにも活用しやすい。設計対象がWebサービスであれ業務システムであれ、利用者の行動を構造的に捉えたい場面で適用される手法である。ユーザビリティ評価やペルソナ設計と組み合わせて用いられることが多く、要件定義の段階から開発チームとデザイナーが共通の認識を持つための道具として機能する。