根本原因分析 【RCA】 Root Cause Analysis
概要
根本原因分析(RCA)とは、ある事象の根本的な原因を明らかにするための方法論。事象の直接原因、その原因、さらにその原因…と遡っていき、最も根本的な原因に迫る。製造不良の分析や事故原因の究明などでよく行われる。分野によって違いがあるが、まず問題の定義を行い、正常な状態から問題が発生するまでの時系列(タイムライン)を調べ、様々な要因の因果関係を整理し、根本的な原因を見出す、という手順をたどることが多い。改善策の策定やその実施、問題解消の確認までを含める場合もある。
ある問題の直接的な原因には、原因を生じさせた事象や生じるに至った過程、環境などが影響している場合があり、原因の原因、そのまた原因、と遡って考える必要がある。このような原因の分析には、なぜなぜ分析やFMEA(故障モード影響解析)、FTA(フォルトツリー解析)、特性要因図などの手法や図法が援用される。
根本原因分析を成功させるには、データに基づく客観的な分析や、関係者が思い込みを捨て、職位などに関わらず自由に自らの考えを発言できる環境が必要となる。「誰の責任で起きたのか」と犯人探しのようなことはせず、常に再発防止や問題解決に焦点を合わせ続けることが重要である。
(2023.9.29更新)