読み方 : そうきリターン
早期リターン【early return】
早期リターンとは?
関数やメソッドの処理の途中で条件を判定し、それ以降の処理を行わずに呼び出し元へ戻る記述方法。後続の処理を行う意味がないことが分かった場合に、途中で関数の実行を打ち切る。

関数は呼び出し元から受け取ったデータを処理して結果を返すが、入力値が不正であったり前提条件が満たされていなかったりする場合に、そのまま処理を続けることは非効率であり、誤動作の原因にもなり得るという考え方がある。この考えに基づいて、問題が判明した時点で即座に処理を打ち切って呼び出し元に戻るreturn文を早期リターンという。
早期リターンを用いない場合、条件分岐はif文の入れ子として記述されやすい。条件が増えるほどコードは右方向に広がり、どの分岐がどこで終わるかを目で追うことが難しくなる。早期リターンを使うと、問題のある条件を関数の冒頭で排除し、それ以降のコードでは前提がすべて満たされていることが保証される。
本来の処理を深い入れ子の中に埋もれることなく、平らな構造で記述できるため、読み手が処理の流れを把握しやすくなる。また、条件ごとに即座に結果を返すことで、変数の状態を長く保持する必要が減り、処理の意図が各分岐で明確になる。論理的な矛盾に気づきやすくなるほか、動作を検証するテスト作業の効率化にも寄与する。
一方、早期リターンを多用すると関数の出口が複数に散らばり、処理の全体像を把握しにくくなる場合もある。特に、ファイルやメモリといったリソースを確保した後に早期リターンを行う場合は、終了前に解放処理を個別に記述するか、言語の提供する仕組みを活用して後処理の漏れを防ぐ設計が求められる。