読み方 : そうかちゅうしゅつ
層化抽出【stratified sampling】層別抽出
層化抽出とは?

調査対象の母集団を、互いに重複しない複数の層に分けたうえで、各層に対して無作為抽出を適用する。全層の標本を合わせたものが最終的な分析対象となる。単純無作為抽出のように母集団全体から一括して抽出するのではなく、あらかじめ集団を属性に基づいてグループ分けしてから抽出を行う。
各層から抽出する件数の決め方は二種類ある。層の大きさに比例させる比例配分と、分析上の目的に応じて層ごとに比率を変える非比例配分である。対象の少ない層を多めに抽出して比較分析しやすくする場合などは後者が選ばれる。
層化抽出は母集団内の多様な特性を標本に反映させやすい。単純無作為抽出では、母集団の1割程度しかいない属性のグループが標本にほとんど含まれないことがある。層化抽出であれば各層から一定数を確保できるため、少数属性の意見や傾向も取りこぼしにくい。同じ標本数であれば推定誤差を小さく抑えられる傾向があり、統計的な推計精度が向上する。
一方、層化抽出を適切に実施するには母集団の構成に関する事前情報が欠かせない。層の区分基準が調査目的と合っていなければ精度向上の効果は小さくなり、層の設計が複雑になるほど調査管理の手間も増す。母集団の事前情報がない場合は、まず無作為抽出した標本によって母集団の分布を把握し、その情報をもとに層化抽出を行う「二相抽出」という派生手法が用いられることがある。