読み方 : せんど

尖度【kurtosis】

概要

尖度とは確率分布データの分布における山がどれだけ尖っているか、また裾がどれだけ広がっているかを表す指標。データが平均値付近にどれだけ集中しているか、平均から大きく離れた値がどの程度生じやすいかを把握する統計量である。
尖度のイメージ画像

平均値からの偏差を4乗した値の平均を、分散の2乗で割ることで求められる。4乗するため、平均から遠く離れた値ほど結果に強く影響し、外れ値などの極端な値を含むデータほど尖度は大きくなりやすい。

正規分布を基準とした場合、算出方法によって数値の意味合いが異なる2種類の定義が存在する。一つは正規分布の尖度を「3」とする定義であり、もう一つはそこから3を引き、正規分布を「0」とする定義である。表計算ソフトの関数や統計ツールでは、後者が採用されることが多い。3を基準とする定義では、値が3より大きければ正規分布より裾が厚く、極端な値が現れやすい分布とみなされ、3より小さければ裾が薄い分布と判断される。

尖度は分布の山の尖り具合(平均近辺への集中度合い)を示す値として説明されることもあるが、4次のモーメントに基づく計算であるため、中央付近の形状よりも裾の部分や外れ値の影響を強く受ける性質を持つ。多くのデータが平均付近に集中していても、少数の極端な値が存在するだけで尖度が大きくなる場合がある点には注意が必要である。

実務では、尖度は分布の左右の非対称性を示す「歪度」(skewness)としばしば併せて用いられる。標準偏差だけでは把握しきれない分布の形状的な性質を、客観的な数値として定量的に捉えられる点が有用とされる。金融分野における資産価格の変動分析や、製造業における品質管理など、想定外の突発的な変動や不良の発生確率を見積もる場面で活用されている。

(2026.8.28更新)
 
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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