読み方 : きょうきネットワーク
共起ネットワーク【co-occurrence network】
共起ネットワークとは?

「共起」とは、二つ以上の単語が同じ文や段落など一定の範囲内に一緒に現れることを指す。ネットワーク図では各単語が「ノード」(節点)として描かれ、共起関係にある単語同士が「エッジ」(辺)と呼ばれる線で結ばれる。出現頻度が高い単語ほど大きな点で、共起の度合いが強い組み合わせほど太い線で表現されるのが一般的で、単語間の関係の強弱を視覚的に読み取ることができる。
分析の手順としては、まず形態素解析でテキストを単語に分割し、助詞や接続詞など意味を持ちにくい語を除外したうえで共起頻度を集計する。一定の閾値を超えた組み合わせだけを抽出してネットワークを構築する。「KH Coder」や「NetworkX」など、こうした処理を支援するツールも整備されている。
この手法を用いると、膨大なテキストを一語ずつ読み込まなくても、文章全体の話題構造を俯瞰できる。単語が密集して島状の塊を形成している箇所は、そのデータで共通して語られている主要な話題を示している。アンケートの自由記述欄、SNS投稿、論文の要旨など多数のテキストを一括処理できるため、マーケティング調査や学術研究、政策評価など幅広い分野で活用されている。
一方、共起ネットワークはあくまで単語の出現パターンを示すものであり、文脈や感情の細かな違いは表現しきれない。「良い」と「サービス」が共起していても、それが肯定的な文脈かどうかは別途確認が必要である。線のつながりが示す背景や、なぜその組み合わせが頻発しているかの解釈は、分析者が対象分野の知識に照らして判断する必要がある。