読み方 : しんらいくかん

信頼区間【confidence interval】

概要

信頼区間とは標本データから母集団平均値や比率などを推定する際に、真の値が含まれると考えられる範囲を確率的に示したもの。全数調査が困難な場面で、一部のデータから全体を予測する統計的推定の手法として用いられる。
信頼区間のイメージ画像

例えば、ある製品の平均耐用年数を調べるために一部を抽出して測定したとする。その結果から「真の平均耐用年数は5.2年から6.8年の範囲に含まれる」と示すのが信頼区間である。調査対象が全体の一部である以上、標本の取り方によって推定値は多少変動する。

信頼区間はそのようなばらつきを考慮したうえで、推定値の周囲に一定の幅を設けて表現したものである。この区間には「95%」や「99%」といった「信頼水準」(confidence level)が付される。信頼水準を高く設定するほど区間の幅は広がり、低く設定すると狭まる。また、標本サイズが大きいほど推定精度が上がり、同じ信頼水準でも区間は狭くなる。

信頼水準の解釈は誤解されやすい。「95%信頼区間」とは、「この区間に真の値が95%の確率で含まれる」という意味ではない。母集団の真の値は固定されており、確率的に変動するものではないためである。正確には、同じ方法で標本抽出と区間計算を繰り返した場合に、得られる区間の約95%が真の値を含むという、推定プロセス全体の性質を表している。特定の区間についての確率ではなく、手続きの信頼性を示している点に注意が必要である。

信頼区間は、「点推定」と呼ばれる「一つの値だけで予測する手法」の限界を補う目的で用いられる。単一の推定値はデータのばらつきによる誤差を考慮できないが、区間として幅を持たせることで不確実性を定量的に示せる。医学や薬学の臨床試験、世論調査、品質管理機械学習モデルの評価など様々な分野で活用されており、統計解析の報告では平均値や比率と合わせて信頼区間を示すことが一般的である。

(2026.7.16更新)
 
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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