読み方 : だいりへんすう

代理変数【proxy variable】

概要

代理変数とは、本来分析したい目的の変数を直接観測したり測定することが困難な場合に、その変数の代わりとして利用される観測可能な別の変数のこと。社会科学や経済学など、抽象的な概念を扱う分野でよく利用される。
代理変数のイメージ画像

統計解析などで数値として表された指標が必要なときに、そのデータを取得するのが難しい場合がある。例えば、倫理的な問題やプライバシーの懸念から直接質問できない性質のものだったり、測定コストが非常に高かったり、調べたい内容が生活の質やモチベーションなど抽象的な概念であり、直接数値として測ることができない場合などである。

そのようなときに、真の変数と強い相関関係にあり、比較的容易にデータが得られる変数で代用したものを代理変数という。例えば、個人の所得水準を直接把握できない場合に消費額で代用したり、企業の技術力を研究開発費や特許出願件数で表現することがある。

代理変数は本来の変数を完全に置き換えるものではなく、近似的な指標として機能する。両者の関係性が弱いと推定結果に誤差や偏りが生じる可能性があるため、代理変数を選定する際には、理論的背景や先行研究に基づき、対象との関連性が妥当であるかを検討することが重要となる。

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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