読み方 : にちぶんるい

二値分類【binary classification】二項分類

概要

二値分類とは分類問題のうち、入力されたデータを二つの分類先のどちらか一方に振り分けるもの。「はい」か「いいえ」、「陽性」か「陰性」のように、互いに排他的な二つの選択肢のいずれかにデータを判定する課題である。教師あり学習における代表的な問題設定の一つとして幅広い分野で利用されている。
二値分類のイメージ画像

機械学習における二値分類では、あらかじめ正解ラベルが付与された学習データを用いて、入力データと分類結果の関係を学習する。学習を終えたモデルは未知のデータに対し、どちらのクラスに属する可能性が高いかを推定した上で、一方のクラスへ分類する。

多くのモデルは正例か負例かを単純に出力するのではなく、あるデータが正例である確率を算出する。この値と定められた閾値を比較し、閾値以上なら正例、それ未満なら負例と判定する。閾値を変更すると見逃しと誤検出の割合が変化するため、不正検知では見逃しの抑制が重視され、広告配信では誤検出の抑制が優先されるなど、用途に応じた調整が求められる。

具体例として、受信メール迷惑メールと通常のメールに分類する処理や、クレジットカードの利用が不正か正常かを判定する処理、製品が良品か不良品かを検査する処理、患者の検査数値から病気の罹患有無を推測する処理などがある。これらはいずれも、判定基準となる境界を設定し、入力データがその基準のどちら側に位置するかによって分類を行う。

処理を行うアルゴリズムには、「ロジスティック回帰」や「サポートベクターマシン」「決定木」などがある。モデルの構築では、正解ラベル付きのデータ訓練データテストデータに分け、訓練データで学習したモデルをテストデータで検証するという手順が行われる。この検証を通じて、未知のデータに対してもどの程度正確に予測できるかを確認する。

モデルの性能は、正解率だけで判断できるとは限らない。実際のデータでは一方のクラスが極端に少ないことも多く、その場合は正解率が高くても有用なモデルとは言えないことがある。そのため、予測結果と実際の分類結果を整理した「混同行列」を基に、適合率再現率などの指標を組み合わせて評価する手法が用いられる。

なお、分類問題には二値分類のほか、三つ以上の候補から一つを選ぶ「多クラス分類」や、一つの対象に複数のラベルを同時に付与する「多ラベル分類」などもある。二値分類は分類問題の最も基本となる課題で、多クラス分類を複数の二値分類の組み合わせで解く手法も存在する。

(2026.7.22更新)
 
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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