ローテーション【rotation】ローテート/rotate
概要
一般の外来語としては、担当者や役割を順番に交替させる運用を指すことが多い。例えば、勤務ローテーションは、日勤や夜勤を一定の規則で回す仕組みであり、スポーツでは選手を順番に入れ替える起用法を指す。商品管理の分野では、在庫を古いものから先に使う回転管理の意味で使われることがあり、一定の周期で順に入れ替えるという考え方が共通している。いずれも、特定の人や物に偏りを生じさせず、全体を効率よく運用するための方法を表す語である。
画像や表示のローテート
画像処理・グラフィックスの分野では、画面や画像、図形などを回転させる操作を「ローテート」(rotate)ということがある。画像編集ソフトで写真を90度回転させる操作や、スマートフォンの画面が縦横に切り替わる自動回転機能などが該当する。また、表示対象を一定時間ごとに切り替える広告表示やバナー配信でも、複数の内容を順番に見せる意味でローテーションという表現が使われる。これらは物理的な回転ではなく、表示順や向きを変える処理を指している。
ビット演算のローテート命令
コンピュータ内部の処理では、ビット列を循環的にずらすビット演算を「ローテート」と呼ぶ。通常のシフト演算では端から押し出されたビットは失われるが、ローテートでは押し出されたビットを反対側の端へ戻す。上位ビット側へ回転させる「左ローテート」と、下位ビット側へ回転させる「右ローテート」がある。暗号処理やハッシュ計算、低水準プログラミングなどでよく利用される。
ログローテーション
ログ管理の分野では、一定の期間やデータ量で古いデータを切り捨てて新しいデータで上書きする仕組みを「ログローテーション」という。サーバやアプリケーションが継続的に出力するログファイルはそのまま放置すると肥大化してストレージ容量を圧迫するため、一定のサイズや期間に達した時点で古いファイルを削除あるいはアーカイブ、圧縮し、新しいファイルに切り替える操作をローテーションと呼ぶ。Linuxでは「logrotate」というツールがこの処理を自動化するために広く使われている。
キーローテーション
セキュリティの分野では、暗号化に用いる暗号鍵を定期的に新しいものに切り替える処理を「キーローテーション」という。同じ暗号鍵を長期間使い続けることによる解読リスクを低減するために行われる。Amazon Web Services(AWS)やMicrosoft Azureなどのクラウドサービスでは鍵管理サービスと連携した自動ローテーションの仕組みが提供されている。
