レベルシフタ【level shifter】

概要

レベルシフタとは異なる電圧で動作する電子回路の間で信号をやり取りする際、電圧の基準値を相互に変換する回路。一方の回路の信号を、もう一方の回路が認識できる電圧に変換し、双方の安全な通信を実現する。
レベルシフタのイメージ画像

デジタル信号は電圧の高低で「0」と「1」を表す。高い電圧を前提とする回路へ低い電圧の信号を入力すると、正しい信号として認識されない場合がある。逆に低電圧側の回路へ高電圧の信号をそのまま入力すると、過電流によって誤動作や部品の破損を招く恐れがある。

半導体は製品や設計時期によって動作電圧が異なる。集積回路の微細化や省電力化が進み、主要な処理を担うIC集積回路)ほど低電圧で動作する一方、外部の通信規格やモーターの駆動部、既存の周辺機器などは従来通りの高電圧を必要とする場合が多い。一つの機器に複数の電源電圧が混在するのは珍しいことではなく、レベルシフタはこうした電圧の不一致を解消するために回路の間に配置される。

変換の方向には、低電圧側から高電圧側への昇圧と、高電圧側から低電圧側への降圧がある。一方向のみに対応した製品もあれば、送受信の両方で変換できる双方向対応の製品もある。双方向型は通信の方向があらかじめ固定されないI2Cのようなインターフェースで広く利用され、SPIUARTのように送信方向が明確な通信では一方向型を組み合わせて使うことも多い。

回路の構成方式には、抵抗による分圧やMOSFETを用いた簡易な構成のほか、専用ICによる構成もある。専用ICでは伝送速度や出力駆動能力を考慮した設計が施されており、高速なデジタル通信にも対応する。マイコン開発ボードやセンサーモジュールにあらかじめ組み込まれている場合も多く、単体のICとして提供される製品と使い分けられている。

(2026.7.19更新)
 
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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