レガシー【legacy】
概要
レガシーとは、遺産という意味の英単語。IT分野では、「負の遺産」の意味で使われることが多く、過去に開発したソフトウェアやプログラムコード、過去の技術規格で作られた時代遅れハードウェアなどを指す。
システムにおけるレガシー
ITシステムの文脈では、古い時代に設計・開発され、長年にわたり運用されているソフトウェアやシステムを指す。情報システムのことは「レガシーシステム」、プログラムコードは「レガシーコード」という。大型汎用機(メインフレーム)や古い時代のプログラミング言語で構築されたシステムが該当することが多い。レガシーシステムを現代的な技術や規格に基づくシステムに置き換えることを「レガシーマイグレーション」という。
レガシーシステムは長年の業務要件に適合しており、安定して稼働している一方、設計や技術が古く、最新技術に基づく新しいシステムとの連携が難しい場合がある。また、当時の開発者が既にいなくなっていたり、関連文書が散逸してしまっている場合もあり、改修や保守が困難となることがある。既に新規開発で使われなくなった時代遅れの技術に依拠している場合、時間が経過するごとに熟練した技術者の確保が難しくなっていく問題もある。
技術や方式としてのレガシー
通信規格やハードウェア規格、プログラミング言語、データ形式などに対してもレガシーという表現が使われる。新しい標準や方式が普及した結果、旧来の技術が互換性維持や過渡期対応のために残されている状態を指す。必ずしも使用不能という意味ではなく、過去との連続性を保つ役割を持つ場合もある。
機器や装置のことは「レガシーデバイス」「レガシーハードウェア」、接続規格やコネクタ形状のことは「レガシーインターフェース」という。前世紀に可搬記憶メディアとして用いられていたフロッピーディスクやMO、USBが普及する前に使われていた接続規格のシリアルポートやパラレルポート、SATAやSASの前世代の規格であるATAやSCSIなどが該当する。
