ルビ
概要

漢字の読み方を示す用途が最も多く、「日本語」のようにひらがなを添える使い方が代表的である。このほか、「強敵」のように本来の読みとは異なる読みを意図的に指定する場合や、「超電磁砲」のように外来語のカタカナ表記を指定する場合、何らかの説明や注釈を添える場合にも用いられる。
読みの当て方には二種類あり、「不要」のように一文字ずつ対応させる方式を「モノルビ」、「向日葵」のように複数の文字全体に一つの読みをまとめて当てる方式を「グループルビ」と呼ぶ。当て字のように文字と読みが一対一で対応しない場合は必ずグループルビとなり、対応が可能な場合でもグループ化して表示されることがある。
Webページでルビを表示する際は、HTMLのruby要素とrt要素が用いられる。ruby要素で対象の文字列を囲み、その中に読みを示すrt要素を配置する構造で、「漢字」に「かんじ」を付ける場合は <ruby>漢字<rt>かんじ</rt></ruby> のように記述する。ルビ表示に対応していない環境向けに、読みを括弧で代替表示させるrp要素も用意されている。現在のWebブラウザのほとんどはこれらのルビ関連要素に対応済みである。
ルビの配置や表示方法はCSSでも制御できる。ruby-positionプロパティによって、本文の上側や下側、文字間のいずれかに配置を指定できる。従来、ルビの文字列が長い場合は改行できずレイアウトが崩れる問題があったが、Google Chromeは2024年のバージョン128以降でルビ注釈の改行に対応し、ruby-alignプロパティによる文字揃えの指定も可能にした。
「ルビ」という名称は、明治時代にイギリスから輸入された活字のサイズに由来する。当時の印刷業界では、5.5ポイントほどの小さな活字を宝石になぞらえて「ルビー」(Ruby)と呼んでおり、この活字が振り仮名の印刷に用いられていたことから、小さな添え字自体をルビと呼ぶようになったとされる。英語の “ruby” という単語自体には振り仮名という意味はなく、この組版技法は日本語に独特のものである。