読み方 : リリースおよびてんかいかんり

リリース及び展開管理【release and deployment management】

リリース及び展開管理とは?

開発・テストが完了したソフトウェアや設定変更を本番環境へ計画的に移行し、利用可能な状態へ導くための管理プロセス。サービス品質を維持しながら変更を反映することを目的とし、ITILv3ではサービス移行フェーズを構成するプロセスの一つとして定義されている。
リリース及び展開管理のイメージ画像

「リリース」(release)とは承認された変更内容を一つのまとまりとして提供することであり、「展開」(deployment)はその内容を実際の運用環境へ適用する作業を指す。管理対象はプログラム本体に留まらず、設定ファイル、データベーススキーマ、運用手順書、関連文書なども含まれる。これらをまとめた単位は「リリースユニット」と呼ばれ、その構成は組織の方針や対象システムの特性によって異なる。

リリースの種類は規模と緊急度によって区別される。多数の変更をまとめて適用する「メジャーリリース」、小さい単位の修正や機能追加を反映する「マイナーリリース」、セキュリティ上の脅威など急を要する問題に対処する「緊急リリース」があり、状況に応じて使い分けられる。

プロセスは計画、構築、テスト、展開、レビューという段階で進む。計画段階では導入日時や対象範囲、作業手順、担当者、切り戻し手順を定め、必要に応じて利用者への周知も行う。展開前には独立したテスト環境で機能や性能、互換性セキュリティなどを検証する。変更管理で承認された内容を基にリリース計画を作成し、構成管理の情報と連動させながら、どの機器やソフトウェアに変更が適用されたかを記録する。展開後は結果を確認し、問題が発生した場合はインシデント管理問題管理へ引き継がれる。

なお、ITILv4では、プロセス中心の記述から「プラクティス」(practice)という概念への移行が図られ、このプロセスに相当する内容は「リリース管理」プラクティスと「展開管理」プラクティスとして分離して定義されている。

資格試験などの「リリース及び展開管理」の出題履歴

▼ ITパスポート試験
令3 問37】 システムの利用者数が当初の想定よりも増えてシステムのレスポンスが悪化したので、増強のためにサーバを1台追加することにした。
平27秋 問34】 ITサービスマネジメントのリリース管理では、変更管理によって計画し、認可されたものを本番環境に実装する作業を行う。リリース管理に関する記述として、適切なものはどれか。
平23春 問40】 ITサービスマネジメントにおけるリリース管理の説明として、適切なものはどれか。
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。