リッチメディア広告 【rich media advertising】
概要
リッチメディア広告(rich media advertising)とは、Web広告の分類の一つで、文字や静止画像だけでなく、音声や動画、アニメーション、閲覧者の操作に反応する内容などを組み合わせたもののこと。これらの内容はデータ量が大きく、配信や閲覧のためにコンピュータや回線に十分な容量を要求するためこのように呼ばれる。初期のWeb広告は単純な文字や画像のみで構成されたものが主流だったが、2000年代前半に閲覧環境の改善が進み、音声やFlashアニメーション、Javaアプレット、ストリーミング動画、ダイナミックHTMLなど、メディア技術や双方向性を活用した広告コンテンツが作られるようになった。このような豊かな表現が可能な広告のことをリッチメディア広告と総称する。
これらは動きや音があり目立つことや、簡易なゲームなど閲覧者とのやり取りが生じるものもあり、認知度も反応も従来型よりも良好な結果が得られることが多い。ただし、内容が複雑で高度なため制作費が高くつくことや、突然音が鳴ったり動画が再生されたりすることや携帯電話のデータ通信容量を大きく消費することに対して嫌悪感を抱く利用者もいるなど、リスクやコストも従来型より大きくなりがちである。
2010年代になると動画などは広告クリエイティブの選択肢として当たり前の存在とみなされるようになり、ことさらに区別・強調する必要性が乏しくなったため、リッチメディア広告の普及・浸透とは裏腹にリッチメディア広告という用語自体は廃れつつある。
(2018.4.12更新)