ラントフレーム【runt frame】

イーサネット(Ethernet)では、宛先MACアドレスに始まりフレームチェックシーケンス(FCS)で終わるフレーム長が少なくとも64バイト以上でなければならないと規定されている。
受信側の機器はフレーム長を確認し、下限を下回る64バイト未満のものをラントフレームとして識別する。識別されたフレームはそのまま破棄され、上位のプロトコルやアプリケーションへ引き渡されることはない。
ラントフレームは正常な通信では生成されず、何らかの異常によって発生する。原因としてはネットワークインターフェースの故障、ケーブルやコネクタの不良、通信機器の誤動作などがある。また、半二重通信が一般的だった初期のイーサネット環境では、複数の端末が同時に送信を開始して衝突(コリジョン)が生じ、送信が途中で打ち切られることでラントフレームが発生することもあった。
イーサネットに最小フレーム長が定められているのは、CSMA/CD方式による衝突検出と関係している。送信中に衝突が発生した場合、送信側が確実にそれを検出できるだけの時間、フレームが回線上に存在する必要があった。これには一定以上の長さが必要とされ、これを下回るフレームを異状として排除する仕様となった。
ネットワーク機器の管理画面や監視ソフトウェアでは、ラントフレームの発生数が統計情報として表示されることがある。発生数が継続的に増加している場合は、物理層やデータリンク層に問題が存在する可能性があり、ケーブルやコネクタ、ネットワークスイッチ、LANアダプタなどの状態を調査する際の手掛かりとなる。
(2026.6.25更新)