メンテナンスウィンドウ【maintenance window】

メンテナンスウィンドウとは?

システムの保守・更新作業を行うために、あらかじめ定めておく時間帯のこと。この枠内に作業を集中させることで、利用者への影響を最小限に抑えることができる。
メンテナンスウィンドウのイメージ画像

情報システムは稼働し続けるうちにソフトウェアの更新、セキュリティパッチの適用、データベースの最適化、ハードウェアの点検・交換といった作業が避けられなくなる。こうした作業の多くは、システムを一時停止させるか、動作を制限した状態で実施しなければならない。無計画に行えば、利用者が必要としている最中にサービスが突然止まり、業務の混乱やデータ不整合を招く恐れがある。

メンテナンスウィンドウは、システムを止めて保守作業を行うよう決められた時間で、利用者の活動が最も少ない深夜や早朝、休日などに設定されることが多い。業務システムであれば平日深夜や週末、連休、一般向けのネットサービスであれば早朝が選ばれることが多い。

作業内容によって所要時間は数分から数時間、大規模な基盤更新では数日に及ぶ場合もある。また、予期せぬ不具合で作業が長引くケースに備え、実際の所要時間より余裕を持った枠を確保するとともに、元の状態に戻すロールバック手順をあわせて準備しておくことが通例である。

時間帯は関係者や利用者に事前通知されるのが原則であり、開始・終了時刻、対象システム、影響範囲などが明示される。これにより利用者は停止を見越してスケジュールを調整でき、保守側も手順を計画的に準備してミスを減らせる。定期保守を行うために設定される場合と、重大な脆弱性への緊急対応など臨時に設ける場合の両方がある。

クラウドサービスでは、提供事業者が基盤の更新時にメンテナンスウィンドウを設定し、事前告知する形が定着している。利用者側で時間帯を指定できるサービスもあり、業務特性に応じた調整が可能である。近年は無停止で更新できる「ローリングアップデート」などの技術も普及しているが、基幹部分の根本的な入れ替えや物理装置の交換が必要な場合などサービス停止が避けられない状況では、依然としてメンテナンスウィンドウの確保が欠かせない。

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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