読み方 : マンハッタンきょり
マンハッタン距離【Manhattan distance】
概要
マンハッタン距離とは、二点間の距離を、各座標の差の絶対値の合計として求める計算方法。斜め方向の移動を認めず、縦方向と横方向の移動量のみを足し合わせたもので、碁盤の目状の道路を進む場合の移動距離に相当する。

2次元座標において、1番目の点を(x1, y1)、2番目の点を(x2, y2)とすると、マンハッタン距離は |x1−x2|+|y1−y2| という式で求められる。例えば、(2, 3) と (5, 7) の場合、横方向に3、縦方向に4離れているため、合計7となる。この計算方法は3次元以上の空間にも適用できる。
我々が一般に平面や空間における距離の測り方として用いる「ユークリッド距離」は2点を結ぶ直線の長さであり、マンハッタン距離より短くなる場合が多い。縦横にそれぞれ1離れた二点では、マンハッタン距離は2である一方、ユークリッド距離は約1.41(√2)である。この違いは、斜め方向への移動を認めるかどうかに由来する。
この名称は道路が碁盤の目状に整備された米国ニューヨーク市マンハッタン地区に由来する。建物を横切って斜めに進むことができず、直交する道路に沿って進まなければならない移動の様子を、数学的にモデル化したものである。市街地を移動する際の実際の道のりに近い距離の測り方と言える。
データ分析や機械学習の分野では、データ間の類似度や差異を評価する指標としてマンハッタン距離を用いることがある。各項目の差を単純に合計するため、一部の項目だけが大きく異なる場合でも、その影響がユークリッド距離ほど強くならない性質があり、クラスタリングや近傍探索などの手法で距離関数として採用される場合がある。
(2026.7.2更新)