マスターイメージ【master image】
概要

基準となる1台のコンピュータにOSやソフトウェアを導入し、必要な設定をすべて済ませた状態にする。その記憶装置の内容を丸ごと読み出して1つのファイルにまとめたものがマスターイメージで、ここにはシステムの中核部分から初期設定までが含まれる。
このデータを残りの端末へ書き込むことで、手作業による導入や設定を行わずに、同じ構成のコンピュータを短時間で用意できる。専用のソフトウェアやネットワーク経由の配布機能を用いて、多数の端末へ一括展開する仕組みも普及している。
学校のパソコン室や企業の新入社員用端末の整備など、同一構成の機器を大量に用意する場面で利用される手法で、障害が発生した端末をマスターイメージで復元し、元の状態へ戻すといった用途にも使われる。全端末に同じ構成を自動的に適用できるため、手作業の手間やコストを削減することができ、操作ミスや手順の欠落も起きない。仮想化技術やクラウドサービスにおいても同様の考え方が採用されており、仮想マシンやコンテナの雛形のイメージを用意しておくことで、必要に応じて短時間で同一仕様の環境を複製できる。
マスターイメージは作成した時点で固定されるとは限らず、OSの更新やセキュリティ修正、アプリケーションの追加などに合わせて作り直されることがある。古い状態のまま使い続けると、展開後に大量の更新作業が必要になったり、既知の脆弱性を含む環境がそのまま複製されたりするためである。また、コンピュータごとに異なる識別情報や利用者固有の設定は含めずに作成されることが多く、展開後にこれらを個別に設定する仕組みと組み合わせて運用される場合もある。
(2026.6.28更新)