読み方 : ポーリングセレクティングほうしき

ポーリング/セレクティング方式

ポーリング/セレクティング方式とは?

一台のコンピュータに複数の装置が接続された環境で、通信の順番を中央側が一元的に管理する制御方式。「主局」と「従局」という主従関係を設け、すべての通信の開始権を主局が握ることで混信を防ぐ。
ポーリング/セレクティング方式のイメージ画像

主局が各従局に対して「送信するデータはあるか」と順番に問い合わせる処理を「ポーリング」(polling)という。問い合わせを受けた従局は、送信データがあれば送信し、なければその旨を返す。主局はこれを確認してから次の従局へと問い合わせを進める。この巡回によって、複数の従局が同時に送信して信号が衝突する事態を防ぐ。

主局から特定の従局へデータを送る際の処理を「セレクティング」(selecting)という。主局はまず対象の従局に「受信できるか」と確認し、従局から受信可能の応答を得た後にデータを送信する。通信の主導権が常に主局にある点はポーリングと同じだが、データの流れる向きが逆になる。

複数の装置が同じ伝送路を共有している場合、複数の装置が同時に信号を送信すると通信が成立しない。ポーリング/セレクティング方式は伝送路を整然と利用するために考案された方式で、端末側の処理能力が低く、自律的な通信制御が困難だった時代に適していた。古くから銀行の勘定系システムや流通業の端末管理など、集中管理型のシステムで広く使われてきた。

一方、端末数が増えると問い合わせに要する時間が増え、データを持たない端末にも順番に確認が及ぶため、通信効率が低下しやすい。現在のネットワーク環境では端末が自律的に通信を行う方式が主流となっているが、通信順序を厳密に制御する必要がある産業機器や組み込みシステムでは、類似の制御方式が今も用いられている。

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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