ボイラープレートコード【boilerplate code】

ボイラープレートコードとは?

開発者がプログラムに行わせたい本来の処理とは関係が薄いが、プログラミング言語や開発フレームワークの仕様上、毎回ほぼ同じ形で書かなければならない定型的なコードのこと。名称は、かつて印刷業界で繰り返し流用された金属の印刷版(boilerplate)に由来する。
ボイラープレートコードのイメージ画像

プログラミング言語プログラムを記述する際には、コンピュータに本来やらせたい処理本体とは別に、必要な外部ライブラリの読み込み、最初に実行されるメインルーチンの関数宣言、初期化処理などの記述が求められる場合がある。例えば、Javaプログラムの先頭に書く「public static void main(String[] args)」や、C言語の「#include <stdio.h>」などがこれに当たり、内容を書き換えることはほとんどなく、開発のたびに同じ記述が繰り返されることになる。

定型的な記述が増えると、本質的な処理がコードの中に埋もれ、全体の見通しが悪くなる。また、同じコードを複数箇所に書くことで、修正が必要になった際に変更漏れやミスが起きやすくなる。こうした問題から、ボイラープレートを減らすことはコードの品質や保守性を高めることにつながるとされている。

近年の言語や開発環境では、ボイラープレートコードを開発者が極力直接記述しなくて済むよう、様々な対策が取られている。定型コードを自動生成するツール、短い注釈で裏側の処理を補完する「アノテーション」(annotation)機能、簡潔な構文を備えた言語設計などの例がある。KotlinSwiftJavaと比べてボイラープレートが少ない言語として設計されており、開発者が本質的な処理に集中しやすい環境を提供している。

一方、定型的な記述を極端に省くと、プログラムが動作する前提条件が見えにくくなるという側面もある。処理の前提が明示されていることで、他の開発者がコードを読んだ際にどこで何が行われているかを把握しやすくなる場合もあり、チーム開発における記述の統一は規律として機能することもある。明示性と簡潔さのバランスをどう取るかは、言語やフレームワークの設計思想を比較する際にも議論となる。

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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