ヘルパー【helper】

プログラムを開発していると、文字列の整形や日付の変換、入力値の検証といった処理が、アプリケーション全体で繰り返し必要になる。これらをその都度記述するのではなく、ヘルパーとして一箇所にまとめておくことで、コードの重複を減らし、修正も一か所で完結させられる。
ヘルパーは厳密な技術仕様で定義された用語ではなく、開発者が慣例的に使う呼称である。「ヘルパー関数」「ヘルパークラス」「ヘルパーライブラリ」のように、形態に応じて様々な呼び方をする。いずれも、処理の本体から補助的な部分を切り離して再利用しやすくしたものを指す。
Webアプリケーションフレームワークでは、標準機能としてヘルパーが組み込まれている例が多い。例えば、RubyのWebフレームワーク「Ruby on Rails」にはHTMLの生成を補助するヘルパーメソッドが豊富に用意されており、画面表示に関するコードを簡潔に書ける。PHPフレームワークの「Laravel」などでも同様の仕組みが提供されている。
IT分野では、プログラミング以外の場面でも「ヘルパー」という語が使われる。Webブラウザの分野では、ブラウザ自体が対応していない形式のファイルを処理するために外部から起動されるソフトウェアを「ヘルパーアプリケーション」と呼ぶ。動画や特殊な文書ファイルをブラウザとは別のウィンドウで開いて表示・再生するものがこれにあたる。現在ではプラグインやオペレーティングシステム(OS)の関連付け機能がその役割を果たすことが多いが、概念としては今も参照される。
ネットワーク管理の分野では「DHCPヘルパー」という機能がある。DHCPはネットワークに接続した機器へIPアドレスを自動割り当てする仕組みだが、その通信は同一ネットワーク内にしか届かない。DHCPヘルパーをルータに設定すると、別のネットワークセグメントからの要求を中継して遠隔地のDHCPサーバへ転送できるようになる。