プロービング【probing】
概要

ネットワーク分野では、通信機器やサーバに試験的なパケットを送信し、到達状況や応答時間を測定する処理を指すことが多い。機器の稼働確認や障害の早期検知を目的として、監視システムが定期的に実施する手法である。
代表的な手法が「ポートスキャン」である。対象のコンピュータが持つ複数のポートに順番に接続を試み、応答の有無から開閉状態を調べる。開いているポートが分かれば、稼働しているサービスの種類やソフトウェアのバージョンまで推測できる場合があり、脆弱性の有無を判断する材料となる。
プロービングはシステムの管理側が検査のために行うこともあれば、攻撃者が偵察のために行うこともある。システム管理者は自社のネットワークがどのような情報を外部に漏らしているかを確認するため、自己診断としてこれを実施する。一方、攻撃者は侵入の前段階として対象システムの構成や稼働しているソフトウェアの種類やバージョンを探り、攻撃可能な弱点を見つけ出す目的でも用いる。同じ技術が、防御側の点検作業としても攻撃側の事前調査としても使われ、利用する立場によって性質が変わる。
電子回路や半導体の分野では、「プローブ」(probe)と呼ばれる測定器の先端を回路や端子に接触させ、電圧や電流、信号波形を測定する作業をプロービングと呼ぶことがある。半導体ウェハの製造工程では、各チップにプローブ針を接触させて出荷前に電気的特性を検査する工程もこれに含まれ、不良品を早い段階で見つけることができる。
ソフトウェアやシステム運用の場面では、サービスが利用可能な状態かどうかを確認する問い合わせ処理を指すこともある。Webサーバへのリクエスト送信やデータベースへの接続試行を通じ、通信が可能かだけでなくアプリケーションが正常に動作しているかまで確認する。データベースやアプリケーションに様々な入力を与え、想定外の動作や設計上の問題を見つけ出す作業もプロービングと呼ばれる場合がある。