プロジェクトリスクマネジメント【project risk management】
プロジェクトリスクマネジメントとは?
プロジェクトの遂行中に発生しうる不確実な事象を事前に把握・管理し、目標への悪影響を抑えるための一連の管理活動。対象となるリスクは、納期遅延やコスト超過、品質低下といった好ましくない事態だけでなく、好機となる事象も含む。

一般的な手順は、リスク特定、リスク分析、リスク対応、リスク監視という流れで進む。特定の段階では、過去事例や関係者への聞き取り、チェックリストなどを用いて想定されるリスクを洗い出す。分析では、各リスクの発生確率と影響の大きさを評価し、対応の優先度を決める。優先度の高いリスクから順に具体的な対応策を立案・実行し、プロジェクト終了まで状況を継続的に監視する。
リスクへの対応策は大きく四つに分類される。原因を除去する「リスク回避」、発生確率や影響度を下げる「リスク軽減」、保険や外部委託などで他者へ責任を移す「リスク転嫁」、対策コストが見合わない場合などに意図的に受け入れる「リスク受容」である。いずれの手法も、発生確率と対策費用のバランスを考慮しながら組み合わせて適用する。
プロジェクトの進行中は状況が変化するため、リスク管理も継続的に見直される。メンバーの変更や技術的な難易度の見誤り、取引先の状況変化などによって新たなリスクが浮上することもある。このため、定期的な会議や進捗確認の中でリスク情報を更新し、対応内容を調整する運用が一般的である。特に、多数の作業や関係者が同時に動くプロジェクトでは、小さな問題でも全体へ波及しやすく、継続的な監視の意義は大きい。
こうした管理手法の体系はプロジェクトマネジメントの国際標準であるPMBOKなどにも取り入れられており、体系的な手順と文書化が求められる。技術の進歩や市場変化が激しいITシステム開発では、要件の不明確さや仕様変更が作業量を大きく増やす場合があり、リスク管理の必要性は特に高い。
関連用語
資格試験などの「プロジェクトリスクマネジメント」の出題履歴
▼ ITパスポート試験
【平30秋 問50】 プロジェクトリスクマネジメントは、リスクの特定、リスクの分析、リスクのコントロールという流れで行う。リスクの特定を行うために、プロジェクトに影響を与えると想定されるリスクを洗い出す方法として、適切なものはどれか。