プロジェクションマッピング【projection mapping】

概要

プロジェクションマッピングとは、建物などの立体物の表面にプロジェクタで映像を投影し、対象物が変形・変化しているかのように見せる映像技術。現実空間とデジタル映像を融合させた演出手法として、イベントや広告分野で広く利用されている。
プロジェクションマッピングのイメージ画像

通常のプロジェクタによる投影は長方形の平らなスクリーンに映像を映すことを前提としているが、プロジェクションマッピングでは形状が不規則だったり凹凸がある建物の外壁や彫刻、乗り物、舞台セットなど、複雑な立体物の表面を投影対象とする。投影先の形状に合わせて映像を事前に加工・補正することで、あたかも対象物そのものが変化しているかのような視覚的効果を生み出すことができる。

制作にあたっては、まず投影対象の形状を正確に計測・モデル化し、その3次元データをもとに映像を設計する。投影する映像はモーショングラフィックスや3DCGを用いて制作されることが多く、プロジェクタの台数や配置、映像の分担も事前に綿密に計算される。多数のプロジェクタを組み合わせて高層ビルや駅舎など巨大な建物全体を覆う演出が行われることもある。

プロジェクションマッピングの応用事例として、城や大聖堂などの歴史的建造物を舞台にした大規模な夜間イベント、企業の製品発表会や展示会における演出、テーマパークのアトラクション、美術館でのインスタレーション作品などがある。近年では小型プロジェクタの普及により、テーブルや商品陳列棚といった小規模な対象へ応用する事例も増えている。

プロジェクタで光を投影するという原理上、外光の影響を受けやすいため、夜間や照明を落とした屋内で行われることが多い。また、投影対象自体が変形・移動する場合には、リアルタイムで映像を追従させるためにセンサーやカメラを用いたトラッキング技術など複雑な仕組みが追加で必要となり、技術的な難易度やコストが上昇する。

資格試験などの「プロジェクションマッピング」の出題履歴

▼ ITパスポート試験
令2秋 問83】 建物や物体などの立体物に、コンピュータグラフィックスを用いた映像などを投影し、様々な視覚効果を出す技術を何と呼ぶか。
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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