フェーズゲート【phase gate】ステージゲート/stage gate
フェーズゲートとは?

プロジェクトは企画立案、要件定義、設計、開発、テスト、リリースといった工程ごとにフェーズを設定する。各フェーズの境界に置かれたゲートでは、経営陣や有識者などで構成されるレビュー委員会が成果物や進捗状況、コスト見積もり、リスク分析の結果などを審査する。
審査の結果に応じて、「継続」「修正後に再審査」「中止」などの判断が下される。進行の可否だけでなく、予算や人員、スケジュールの見直しもこの場で行われる。審査で基準に達していないと判断された場合は、現行フェーズの修正や計画の変更が求められる。状況によってはプロジェクト自体を中止する決定が下されることもあり、回復不能な段階に達する前に損失を抑えることができる。
フェーズゲートを導入する主な目的は、問題の早期発見と経営資源の適切な配分にある。開発が進むほど修正コストは増大するため、各段階で品質や事業性を確認することで、致命的な欠陥を後工程に持ち越すリスクを低減できる。また、実現可能性の低いプロジェクトを早期に中止し、より有望な案件に資源を集中させるといった経営管理上の機能もある。
一方、ゲートの審査に要する時間や工数がオーバーヘッドになるという指摘もあり、変化の激しい市場環境では逐次的な審査プロセスが開発スピードの妨げになる場合もある。ソフトウェア開発プロジェクトでは、アジャイル開発の考え方と組み合わせ、ゲートの数を絞ったり審査基準を柔軟に設定したりする運用も見られる。
この手法はもともと製造業の新製品開発で広く用いられてきたもので、1980年代にアメリカの経営学者ロバート・クーパー(Robert G. Cooper)が体系化した。その後、医薬品開発や建設事業、ITプロジェクトなど様々な分野へ応用されるようになった。