パワー半導体 【power semiconductor device】

概要

パワー半導体(power semiconductor device)とは、機器内で電力の供給や制御をうための半導体製品のこと。回路内に大電流や高電圧の電気を流すことができ、電源や配電の制御をう。

一般的な半導体製品は信号処理が目的のため、内部を流れる電気は信号を伝送するための低電圧の小さな電流に限られるが、パワー半導体では機器の駆動に必要な電気の伝達自体が目的であり、高い電圧や大きな電流に耐えられる素子や回路が用いられる。

ダイオードによる整流(一方向にだけ電流を通す)、トランジスタやサイリスタによる電流の増幅やスイッチング(オン・オフの切り替え)などの働きを組み合わせ、交流直流の変換、交流の周波数変換、直流の電圧変換(昇圧・降圧)などをう。情報処理用と同じように、複数の素子や配線を半導体基板上に微細加工したIC集積回路)も用いられる。

パワー半導体は電気機械の電源・電力制御用途に広く普及しており、家電製品のインバーターや、鉄道車両や電気自動車、ハイブリッド自動車などのモーター制御、太陽光や風力発電システムのパワーコンディショナー、コンピュータ情報機器の電源装置などに用いられている。

(2021.7.20更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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