読み方 : ドキュメントしこうデータベース
ドキュメント指向データベース【document-oriented database】

最も一般的なデータベース形式であるリレーショナルデータベース(RDB)は、表形式のテーブルに行と列を定義し、あらかじめ決められた「スキーマ」(schema)と呼ばれる設定に従ってデータを格納する。これに対し、ドキュメント指向データベースは1件のデータを任意の項目の組み合わせで表現される「ドキュメント」と呼ばれる単位で保存する。スキーマが不要なスキーマレス型に分類される。
ドキュメントはJSONやBSON、XMLなどの自己記述的なデータ形式で表現され、項目名と値の組み合わせによって構造を持つ。各ドキュメントは同一の格納領域に並んでいても必ずしも同じ項目を持つ必要はなく、項目の数や階層構造なども自由である。スキーマに縛られず項目の追加や変更を柔軟に行うことができる。
具体的な利点として、データの入れ子構造をそのまま保持できる点がある。例えば、一人のユーザー情報の中に「住所」や「注文履歴」といった複数の属性が含まれる場合、従来の方式では複数のテーブルに分割して管理し、結合(JOIN)操作などを行う必要があった。ドキュメント指向型ではこれらを一つのまとまった単位として保存できるため、読み取り処理が高速になる。
検索においては、ドキュメント内の特定の項目に対してインデックスを設定することができ、条件に一致するデータを効率的に取得できる。ただし、複雑な条件での集計や、複数のドキュメントにまたがるデータの整合性を厳格に保つ処理については、従来のデータベースの方が適している場合もある。代表的な製品としてオープンソースの「MongoDB」がよく知られている。