読み方 : データれんけい

データ連携【data integration】

概要

データ連携とは、異なるシステムやアプリケーション間でデータを自動的に転送・同期・変換し、複数のシステムから相互に利用できる状態にする仕組みや処理のこと。
データ連携のイメージ画像

企業では販売管理や在庫管理、会計、人事など、目的ごとに異なるシステムが稼働していることが多く、それぞれが独立したデータファイルやデータベースを持つ。データ連携はこれらのシステムをつなぎ、一方で登録・更新されたデータをもう一方でも参照・活用できるようにする。

例えば、受注システムに入力された注文情報が在庫システムや会計システムへ自動的に反映される、といった処理がこれに当たる。同じ内容を複数のシステムに手動で再入力する手間が省け、システム間の情報のズレや入力ミスを防ぐことができる。

処理のタイミングによって、一定時間ごとにまとめてデータを転送する「バッチ連携」と、データの発生と同時に転送する「リアルタイム連携」に分かれる。また、システム同士が直接データを送受信する「ポイントツーポイント」方式(Point-to-Point)と、仲介システム(ハブ)を介して複数のシステムをつなぐ「ハブアンドスポーク」(hub and spoke)方式もある。

技術的な手段としては、プログラム間の機能呼び出し規約である「API」(Application Programming Interface)を使った連携が広く普及しており、アプリケーションやクラウドサービスAPIでつなぐ構成は現代のシステム構築における標準的な手法となっている。ファイルを介した連携は古いレガシーシステムとの接続に用いられる。メッセージキューイングやイベントストリーミングなどの技術が用いられることもある。

データ連携の過程ではデータ形式の変換や項目を対応付けるマッピング処理が必要になる。システムごとにデータの形式や項目定義が異なることが多く、あるシステムで「顧客コード」と呼ぶ項目が別のシステムでは「取引先番号」として管理されているといった齟齬が生じやすい。形式の差異だけでなく、不要な値の除去や整合性の確認も行われる。こうした変換処理は「ETLツール」などを用いて自動化することも多い。

かつての企業IT環境では部門や業務ごとに独立したシステムを構築することが一般的で、それぞれのデータ群が孤立する「サイロ化」が業務効率化の妨げとなっていた。近年ではXMLJSONなど汎用データ形式の浸透やクラウドサービスの普及により社内外のシステムを横断した連携が増加しており、連携対象の増加に伴ってシステム間の依存関係が複雑化する傾向にある。データの更新順序や整合性の管理が設計・運用上の重要な課題となっている。

(2026.6.24更新)
 
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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