データマッピング【data mapping】
データマッピングとは?

移行元の項目が移行先のどの項目に対応するかを一つ一つ定義する。例えば、顧客管理システムの「顧客名」を販売管理システムの「氏名」に対応付けたり、一方では一つにまとまっている氏名を、他方では「姓」と「名」に分けて格納するといった対応関係を取り決める。データ型や桁数、日付の表記形式といった差異の調整も、この作業に含まれる。
実際の作業では、対応関係と変換規則を一覧にまとめたマッピング定義書を作成することが多い。移行元と移行先それぞれの項目名やデータ型、値の例、変換ロジックなどを記載し、開発者やデータエンジニアが参照できる仕様書として扱う。複数のシステムや部門をまたぐプロジェクトでは、この文書が関係者間の共通認識となる。
データマッピングが求められる場面として、システム移行やデータ統合、データウェアハウスへの取り込み、APIを介した外部サービスとの連携などがある。対応関係が単純であれば項目を一対一で結びつけるだけで済むが、複数の項目を結合して一つの項目を生成する、コード値を別の体系に変換する、条件によって出力先を分岐させるといった複雑な変換ロジックが加わることもある。データの欠損値への対処や品質の確保も、設計段階で考慮すべき事項である。
この作業を支援するソフトウェアもあり、「データマッピングツール」などと呼ばれる。画面上で項目同士を視覚的に結びつけて対応関係を定義できるものや、変換規則を設定してデータ変換を自動化するものがある。ETLツールやデータ統合プラットフォームの機能として提供されることも多く、手作業によるプログラム記述と比べて定義の誤りを減らし、仕様変更にも対応しやすい。