読み方 : チャネルせいぎょほうしき
チャネル制御方式
概要

コンピュータが入出力装置とデータをやり取りする際、CPUが転送処理を直接管理すると、完了するまでCPUは他の処理を行えなくなる。チャネル制御方式ではチャネルがCPUに代わって入出力装置との通信を制御し、主記憶装置(メインメモリ)と入出力装置の間で直接データを転送する。転送が完了するとチャネルはCPUに割り込みを通知し、CPUはその時点で結果を受け取る。
CPUはチャネルに指示を出した後、時間のかかる転送処理をチャネルに任せて別の演算に移ることができる。これにより、CPUがディスクやテープといった低速な装置の動作速度に縛られることなく演算処理を続けられ、システム全体のスループットが向上する。チャネルが実行する手順は「チャネルプログラム」として主記憶装置に格納されており、チャネルはこれを読み取りながら動作する。
チャネルの種類として、高速な入出力装置を一度に一台占有して通信する「セレクタチャネル」、複数の低速装置を時分割で並行制御する「バイトマルチプレクサチャネル」、複数の高速装置を時分割で並行処理する「ブロックマルチプレクサチャネル」などがある。これらは用途に応じて組み合わせて運用される。
米IBM社が1960年代に開発したメインフレーム「System/360」シリーズでこの方式が体系化され、以後のメインフレームの標準的なアーキテクチャとして定着した。現代のパソコンやサーバで普及している「DMA」(Direct Memory Access)や「バスマスタリング」などの転送方式も、CPUを介さずに独立してデータ転送を行うという点で、チャネル制御方式の考え方を踏襲している。
(2026.6.5更新)