セキュアブラウザ【secure browser】

概要

セキュアブラウザとは、通常のWebブラウザに対してセキュリティ機能を強化した、または利用環境を制限したブラウザのこと。企業や官公庁の情報漏洩­対策や教育機関でのオンライン試験管理など、特定の用途に特化して使われる。

同じセキュアブラウザと呼ばれるシステムでも、分野によって機能や実装方式が異なる。企業などの業務システムでは、社内システムやクラウドサービスへのアクセスを保護するためにZTNACASBと連携するブラウザ、またはVDI仮想デスクトップ)環境上で動作するブラウザをこのように呼ぶことがある。

これらは、通信の暗号化、デバイス認証データダウンロード制限、スクリーンショットの禁止、コピー&ペーストの制御といった機能を持ち、業務データが端末外に持ち出されることを防ぐことを主眼とした設計になっている。

オンライン試験用ブラウザ

教育や資格試験などでは、オンライン試験中に受験者が他のWebサイトやアプリケーションにアクセスできないよう画面をロックする機能を持った製品をセキュアブラウザと呼ぶことがある。「Safe Exam Browser」(SEB)などがよく知られる。試験中は指定されたURLのみにアクセスを制限し、タブの複数起動や印刷、スクリーンショット取得などを無効化する。大学や資格試験機関がオンライン試験システムと組み合わせて使うことが多い。

Web分離システム

官公庁などの業務システムで、Webブラウザ仮想デスクトップなどで隔離された環境で実行する「Web分離」(ブラウザ分離仮想ブラウザ)型のシステムをセキュアブラウザと呼ぶ例も見られる。この場合、利用するのは通常のWebブラウザだが、Webページの描画を専用のクラウドサービスサーバ上で行い、描画結果のみを画像として利用者の操作する端末に送信する。万一、マルウェアなど有害なコンテンツを実行してしまっても、端末側へ危害が及ぶ心配はない。

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。