ストリーミングサーバ【streaming server】
ストリーミングサーバとは?

ストリーミングサーバは多数の端末からの接続を同時に受け付け、各利用者の再生状況に応じてメディアデータを順次送信する。通常のWebサーバでも音声や映像ファイルの配信は可能だが、一時停止や早送りの操作によって不要な領域まで先読み送信が発生するなど、サーバや通信回線への負荷が大きい。ストリーミングサーバは再生位置に合わせて必要な分だけデータを細切れに送信するため、ネットワーク帯域やサーバ資源を効率よく使える。
配信形態としては、あらかじめ保存されたコンテンツを配信する「オンデマンド配信」と、撮影・収録と同時に配信する「ライブストリーミング」がある。特に、ライブストリーミングでは、配信者から送られてくる映像や音声を受信して多数の視聴者へ低遅延で中継する必要があり、専用のストリーミングサーバが不可欠となる。
ストリーミングサーバにはアダプティブビットレート(ABR)配信に対応するものも多く、利用者の通信速度や端末性能に応じて映像品質をリアルタイムに自動調整できる。大規模な配信では、複数のサーバを地理的に分散配置したコンテンツ配信ネットワーク(CDN)と連携し、地域ごとの負荷分散と高速配信を図る場合もある。
配信プロトコルとしてはHTTPをベースにした「HLS」(HTTP Live Streaming)や「MPEG-DASH」が標準化され、一般的なWeb配信技術との親和性も高まっている。かつては高価な専用ソフトウェアや高性能なハードウェアが必要とされていたが、パソコンや小型サーバの処理能力の向上や通信回線の広帯域化、オープンソースのメディアサーバソフトの普及により、個人や小規模な組織でも構築できる環境が整っている。
また、動画投稿サービスやSNSの多くはライブ配信機能を備えており、ストリーミングサーバの機能をサービスとして提供している。配信者はスマートフォンや配信ソフトウェアを導入したパソコンから映像を送信するだけで、プラットフォーム側のサーバを経由して不特定多数の視聴者へ同時配信できる。