読み方 : システムほしゅ

システム保守【system maintenance】

概要

システム保守とは、稼働中の情報システムを正常な状態に維持し、不具合の修正や環境変化への対応を継続的に行う活動。障害発生時の復旧対応に加え、トラブルを未然に防ぐための点検や、ソフトウェアの更新に伴う調整なども含まれる。システムを長期に渡って安定稼働させる為の作業全般を指す。
システム保守のイメージ画像

混同されやすい概念に「システム運用」がある。運用はシステムを日々計画通りに動かす定常的な作業を指すのに対し、保守はプログラムの変更や修正を伴う非定常的な作業である。バックアップの取得や起動・停止は運用に当たり、バグの改修や法改正に伴う仕様変更、消耗品の交換は保守に当たる。両者を「運用保守」と総称することもあるが、目的と内容は異なる。

保守は対応のタイミングにより、障害発生後に原因調査と修正を行う「事後保守」と、障害発生前に劣化や脆弱性を点検して対策を講じる「予防保守」に分けられる。予防保守には、定期的な点検やソフトウェアの更新、ログの分析などがある。事後保守では障害記録や構成情報を参照しながら、優先度に応じた迅速な復旧対応が求められる。

保守対象としてサーバオペレーティングシステム(OS)、アプリケーション、ネットワーク機器、データベースなどがある。ハードウェア保守では部品の劣化や故障に対応して交換や修理を行い、ソフトウェア保守ではバグ修正や機能追加、セキュリティパッチの適用などを行う。データベース保守ではデータの整合性確認やパフォーマンスの最適化、バックアップの管理が行われる。修正の適用に際しては、影響範囲の確認やテスト環境での検証を経て本番環境に反映する手順が一般的である。

システムは構築後も利用環境やビジネス要件の変化に応じた修正が必要であり、対応を怠れば性能低下や障害発生のリスクが高まる。サイバー攻撃など外部からの脅威の手法は変化し続けており、脆弱性を放置すれば不正アクセス情報漏洩につながる可能性もある。保守業務は企業や組織の専門部署が担う場合もあれば、外部の専門企業などに委託される場合もあり、その際には対応範囲や連絡体制などを定めた保守契約を結ぶ事が一般的である。

(2026.6.20更新)
 
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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