シェアリング【sharing】
概要

コンピュータ環境におけるシェアリングの対象は、CPUの計算時間、メインメモリやストレージの記憶領域、ネットワーク回線といったハードウェア資源のほか、データベースやファイル、アプリケーションのコードといったソフトウェア資源にも及ぶ。
具体的な利用形態としては、ネットワーク上の共有フォルダを複数人で閲覧・編集したり、一台のプリンタを複数の端末から使用したりする運用が代表的である。企業の情報システムでは、データベースやサーバを多数の利用者が共通基盤として利用することも一般的である。
クラウドコンピューティングにおいては、シェアリングがサービスの基本的な仕組みとして組み込まれている。クラウド事業者は一台の物理サーバ上で複数の仮想マシンやコンテナを稼働させ、それぞれに独立した環境を提供する。利用者は物理的な設備を自前で保有せず、必要な計算能力やストレージを必要な分だけ利用できる。
複数の処理が一つの資源を共有する際、完全な同時実行とは限らない。「タイムシェアリング」方式では、ごく短い時間単位で処理を切り替えることで、利用者側から見ると専用システムが稼働しているように振る舞う。複数のプログラムが同一のファイルやデータを共有する場合には、整合性を保つために書き込み中に他からのアクセスを一時的に制限するロックなどの排他制御が行われる。
IT分野に限らず、自動車や住宅、作業空間などを共同利用する仕組みを「シェアリング」と呼ぶこともある。こうしたサービスは総称して「シェアリングエコノミー」(sharing economy)と呼ばれ、インターネットやスマートフォンの普及によって利用者間の仲介や予約、決済が容易になったことで近年急激に拡大・発展している。
(2026.6.13更新)