サービスカタログ【service catalog】

概要

サービスカタログとは、IT部門やITサービス事業者が利用者や顧客に提供するITサービスの一覧と、各サービスの内容・利用条件・申請手順などをまとめた文書やデータベースのこと。
サービスカタログのイメージ画像

サービスカタログには、アカウントの発行・変更、ソフトウェアのインストールパスワードリセット仮想サーバの利用といったサービスが登録される。利用者はカタログを参照しながら、必要なサービスを選択・申請できる。

各サービスの項目には、概要のほか、利用対象者、申請から利用開始までの目安となる期間、サポートの受付時間、利用上の注意事項なども記載されることが多い。近年ではWebポータルとして提供され、検索や申請をオンラインで行える形態も一般的である。

サービスカタログは、利用者向けの「ビジネスサービスカタログ」とIT部門内部で管理する「テクニカルサービスカタログ」の二層構造を採る場合が多い。前者は非技術者にも理解しやすい表現でサービスを説明したもので、後者は各サービスを実現するためのシステム構成や依存関係などの技術情報を含む。利用者向けと管理者向けで記載内容や公開範囲が異なるのが一般的である。

IT部門にとっては、提供するサービスの内容や範囲が明確になることで、問い合わせへの対応を統一しやすくなり、申請漏れや説明不足を減らしやすくなる。新しいサービスを追加する際や既存サービスを終了する際にも、カタログを更新することで利用者への周知を円滑に行える。

ITサービス管理の標準フレームワークである「ITIL」(IT Infrastructure Library)では、サービスカタログは「現在提供中のすべてのITサービスに関する情報を集約したデータベースまたは構造化された文書」と定義され、サービス設計プロセスの重要な構成要素として位置付けられている。企業のあらゆる業務においてITの重要性が増しており、IT部門が提供可能な価値を可視化し、利用者との間で共通の理解を形成する手段として広く普及している。

(2026.7.8更新)
 
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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