ゴールデンイメージ【golden image】
概要

情報システムの運用では、多数のパソコンやサーバに同じ環境を用意する必要がある。このとき、毎回最初からOSを導入し、アプリケーションを追加し、個別に設定を行うと、手間がかかるうえ設定のばらつきも生じやすい。そこで、あらかじめ必要な構成を整えた一つの完成済みイメージを作成し、それを複製して各端末や仮想環境に配布する方法が用いられる。この基準となるイメージがゴールデンイメージである。
物理的な機器への一括展開だけでなく、仮想デスクトップインフラ(VDI)やクラウド環境でも広く利用される。例えば、仮想デスクトップでは、共通の業務アプリケーションやセキュリティ設定を含んだイメージを元に多数の利用者環境を生成できる。クラウドでは、仮想マシンやコンテナのゴールデンイメージを用意することで、短時間で同一仕様のサーバを立ち上げることができる。導入作業の迅速化、品質の均一化、障害時の再展開の容易化を図ることができる。
イメージの形式はOSや仮想化基盤によって様々なものがある。クラウド環境では、Amazon Web Services(AWS)の「Amazon Machine Image」(AMI)、Microsoft Azureの「Managed Image」、Google Cloud Platformの「Custom Image」といった形式が用いられる。コンテナの分野では「Dockerイメージ」が一般的なイメージ形式である。なお、ゴールデンイメージにほぼ相当するものをコンテナ環境では「ベースイメージ」、Windows環境では「マスターイメージ」と呼ぶことがある。
なお、ゴールデンイメージは一度作れば終わりではなく、継続的な保守が必要である。OSやソフトウェアの更新、セキュリティパッチの適用、不要な設定や個別情報の除去を適切に行わなければ、古い状態のまま複製が広がることに繋がる。端末ごとに異なる識別情報や利用者固有の設定を含めないよう注意する必要もある。