コンストラクト【construct】

概要

コンストラクトとは、プログラミングにおいて言語の構文を構成する基本的な要素のこと。変数の宣言、条件分岐、繰り返し処理、関数の定義など、コードを書く際に用いる文法上の構成要素を指す。
コンストラクトのイメージ画像

プログラミング言語はそれぞれ固有の文法規則を持ち、コンストラクトはその文法における最小単位の構造を指す。例えば、Pythonif文JavaScriptforループ、Cのstruct宣言などが該当する。単なるキーワードではなく、特定の構文パターン全体を指す概念であり、記述の開始から終了までのひとまとまりをコンストラクトとして捉える。

コンストラクトは大きく制御フロー系と宣言系に分類できる。制御フロー系には条件分岐(if/else)や繰り返し(for/while)、例外処理(try/catch)などが含まれ、プログラムの実行順序を操作する。宣言系には変数宣言クラス定義、関数定義などが属し、プログラム内で使用するデータや処理のまとまりを定義する。

似た概念に「文」(statement)や「式」(expression)がある。文は処理の実行単位、式は値を評価して結果を返す単位を指し、コンストラクトはそれらを含むより広い範囲の構文構造を包括的に表す語として使われる。コンパイラインタプリタは、コンストラクトの配置パターンを解析することでプログラムの実行手順を決定する。

この語はソフトウェア工学の文脈でも使われ、設計や要件定義の段階で概念的なモデルを構成する要素を指すこともある。また、統計学や心理学などの分野では、「知性」「満足度」のように直接観測できない抽象的な概念をコンストラクトと呼ぶ用法がある。

(2026.6.24更新)
 
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。