読み方 : コホートぶんせき
コホート分析【cohort analysis】コーホート分析
概要
コホート分析とは、共通の特性や経験を持つグループを抽出し、その後の変化を時間の経過とともに追跡・比較する分析手法。ビジネスや学問研究など様々な分野で用いられる。

「コホート」(cohort)とは、人口統計学で同じ出生年の集団を指す用語だが、データ解析の分野では「ある基準で区切られた集団」という意味で用いられる。例えば、同じ月にサービスへ登録した利用者、同じ製品を購入した時期が共通する購入者などが一つのコホートとなる。これらの集団を分けた上で、登録後何か月目にどれだけ利用しているか、購入後何週間で再購入しているかといった指標を追跡する。
通常の集計分析では、ある時点での全体平均や合計値を見ることが多いが、その方法では新規顧客と既存顧客が混在し、行動の変化を正確に把握しにくい場合がある。コホート分析では、開始時点をそろえた集団ごとに比較するため、時間経過による傾向を明確に捉えることができる。例えば、ある月に獲得した利用者群の継続率が他の月より低い場合、当時の広告施策やサービス仕様が影響している可能性を検討できる。
ビジネス分野では、分析結果を「コホートチャート」と呼ばれる三角形に近い形の表で可視化することが多い。縦軸に利用者の流入時期を、横軸に経過時間を配置し、各セルに継続率や購入金額などの数値を記入する。この表を読み解くことで、特定のキャンペーン期間中に獲得した利用者が長期的に定着しているのか、あるいは一時的な利用で終わっているのかを客観的に判断することが可能となる。
この手法は、顧客との関係が長期間継続する、サブスクリプション型のサービスやアプリケーションの運営において特に重要である。継続率、解約率、利用頻度、課金額などをコホート単位で可視化することで、顧客ライフサイクルの特徴や改善点を把握できる。製品改修や価格変更などの施策を実施した前後でコホートを分ければ、その効果を比較検証することも可能である。