読み方 : クリティカルパスほう

クリティカルパス法【CPM】Critical Path Method

概要

クリティカルパス法とは、プロジェクトを構成する各作業のつながりを整理し、完了までに最短で必要な期間を算出する手法。全工程の中で余裕時間のない経路を特定し、重点的な管理対象を明確にすることができる。
クリティカルパス法のイメージ画像

プロジェクト開始から終了までに必要なすべての作業を洗い出し、それぞれの所要期間と作業順序を定義する。「作業Bを開始するには作業Aが完了している必要がある」という作業間の依存関係を矢印で繋ぎ、開始から終了までの間にすべての作業が結ばれたネットワーク図を作成する。

図中で最も長い時間を要する一連の作業の連なりを「クリティカルパス」(critical path)と呼ぶ。この経路上の作業が一日でも遅れると、プロジェクト全体の完了日も一日遅れることになるため、工程管理上、最も注意を払うべき動線となる。実際に作業が進むに連れてクリティカルパスが当初とは別の経路に変化することがあるため、現状に合わせて随時算出し直す必要がある。

一方、クリティカルパス上にない作業には余裕時間が存在する場合があり、この余裕は「フロート」(float)と呼ばれる。フロートの範囲内であれば、作業の開始や完了が多少前後しても全体日程に影響しない。管理者はこの余裕を把握することで、限られた人員や機材などの資源を、余裕のないクリティカルパス上の作業に優先的に配分するといった調整が可能になる。

1950年代に米国で開発された手法で、当初は建設や製造など大規模かつ複雑な計画を効率的に管理するために用いられた。その後、システム開発研究開発など幅広い分野で基本的な工程管理技法として普及している。プロジェクト期間の見積り、進捗管理、遅延リスクの把握などに活用されている。

資格試験などの「クリティカルパス法」の出題履歴

▼ ITパスポート試験
令7 問41】 システム開発プロジェクトで使用される技法のうち,スケジュール作成に用いる技法として,適切なものだけを全て挙げたものはどれか。
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。