クラウドサーバ【cloud server】
概要

従来のサーバ運用では、企業などが物理的なサーバ機器を購入・設置し、運用や保守などを自社で行う必要があった。クラウドサーバは事業者がデータセンターに設置したサーバを契約者が借り受けて運用する形態で、申し込めばすぐに利用できる。利用した時間や量に応じて料金が発生する従量課金制が一般的であり、初期投資を大幅に抑えられる。
クラウドサーバの技術的な基盤となるのは仮想化技術である。1台の大型物理サーバ上に「ハイパーバイザー」と呼ばれる仮想化ソフトを動作させ、その上に複数の仮想マシン(VM:Virtual Machine)を作成・稼働させることで、各利用者に独立したサーバ環境を提供する。利用者からは専用のサーバとして見えるが、実際には高性能なサーバ上の物理的な資源を複数の利用者で共有している。
クラウドサーバの主な利点として規模や性能の柔軟な増減(スケーラビリティ)が可能な点が挙げられる。アクセスの増加に応じてCPUやメモリの性能や容量を引き上げたり、サーバの台数を増やしたりする操作を管理コンソールやAPIから迅速に行える。反対に、需要が落ち着いた際には資源を縮小してコストを抑えることができる。
代表的なクラウドサーバサービスとしては、米アマゾンドットコム(Amazon.com)社のクラウドサービス「Amazon Web Services」(AWS)の「Amazon EC2」や、米マイクロソフト(Microsoft)社の「Microsoft Azure」の「Virtual Machines」、米グーグル(Google)社の「Google Cloud Platform」の「Google Compute Engine」などがある。国内でも、さくらインターネットの「さくらのクラウド」などのサービスがあり、データの国内保管を求める用途などで利用が広がっている。