クライアントサイド【client side】
概要

クライアントサイドはクライアントサーバ型のシステムで、データやサービスを利用する手元の機器や、その上で動作するソフトウェアを指す。利用者が操作するパソコンやスマートフォン、およびそこで動くクライアントアプリやWebブラウザなどが該当し、サービスを提供する側の「サーバサイド」と対比して用いられる概念である。
Webアプリケーションのクライアントサイドで行われる処理には、Webブラウザが受信したHTMLやCSS、JavaScriptを解析して画面を組み立てる処理や、入力フォームの記述に誤りがないかをその場で確認する処理などがある。ボタンの操作に応じて画面の一部を即座に書き換える動作も、多くの場合この範囲に含まれる。
これらの処理はサーバと通信を行わずに端末内の計算資源だけで完結するため、クライアントサイドで行わせることで操作に対する反応速度を高めると共に、サーバへの問い合わせ回数を減らすことに繋がる。一方、データベースへの情報の保存や会員認証、決済金額の計算など、安全性や正確性が求められる処理はサーバサイドで実行されるのが基本である。クライアントサイドの処理内容はブラウザの開発者ツールなどで誰でも確認できてしまうため、機密性の高い処理を任せることには適さない。
歴史的には、Webページが静的な文書として表示されるだけだった時代には、クライアントサイドでの処理はほとんど存在せず、あらゆる処理をサーバサイドで実施していた。JavaScriptが普及し、ブラウザの機能が拡張されるに従って、画面上で動的な処理を行う場面が次第に増え、「クライアントサイド」という区分が意識されるようになった。端末の性能向上もこの流れを後押しし、現在では表計算ソフトや画像編集ソフトに近い、ある程度複雑なアプリケーションの一部をブラウザ側で動かす設計も様々な場面で採用されている。